『腐る』お金とは
オーストリアのヴェルグの町が始めた経済活性化の手法です。
お金に賞味期限をつけて、お金の流通を円滑にすることによって、実際に町の経済が活性化しと言います。
ちなみにヴェルグの『腐るお金』は毎月1%づつお金の価値が減っていくというのものらしいです。
お金の価値が減るので、町の人はため込まずにお金を使っていくことになります。
みんながお金を使うと、物の売買が多くなり、商売が潤う。
逆に言うと、お金を貯めこみ、物の売買が減少すると、経済は落ち込んでいくことになります。
経済に活性化
『腐るお金』ではないですが、日本の江戸時代でも経済を活性化をした人がいます。
江戸時代の幕府の萩原重秀という人です。
萩原重秀は、2枚の小判を一度溶かし、混ぜ物をして3枚の小判にしたそうです。
そうすると1枚小判が増える事になるので、元手となる小判の量が多いほど、新しくできる小判が増えるという事になります。
つまり小判の質を下げる改鋳をして、世の中に出回る貨幣(小判)を増やしたことになります。
使えるお金が多いと、人はお金を使うようになります。
お金が使われるという事は、商売が活性化するという事です。
萩原重秀という人は、悪貨を製造したという意味で悪い人物に見えますが、江戸時代に経済構造を理解していた人とも取れます。
日本版の『腐るお金』
私が住んでいる北九州市にも『腐るお金』のシステムがあります。
北九州の行政が実施しているもので、『Paycha』というものです。
購入金額の1.2倍のお金が使用できます。
つまり5万円購入したら、6万円使えることになり、1万円得します。
ちなみに『Paycha』は電子マネーです。
定期的に実施され、現在は第3回目です。
ヴェルグの1%づつ減る『腐るお金』と違うところは、約3か月半の期間内に使い切らないと、残高か失効してしまう事です。
なので、『Paycha』を購入した人は、3か月半以内に使い切ろうとします。
ため込むことはしません。
現代・日本版の『腐るお金』です。
今後の北九州の経済の行く末が少し楽しみです。
三方良し
『Paycha』の良いところは、三方良しというところです。
購入者は2割の得をし、『Paycha』を導入しているお店は物が売れる、お金を出している市は経済が活性化すると税収が増える。
この制度は今後成功してほしいと思っていますし、続けてほしいです。
全国にも波及すると良いとも思います。
システムも『Paypay』と似ているので導入しやすいと思います。
行政がすれば、お店が制度側に払う手数料もかなり少ないと考えられます。
おわり。
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