信じられない事が起きている。
僕は本当に縄文時代にタイムスリップしたみたいだ。
本で見たことのある竪穴式住居。
広がる森林や大地。
毛皮を着た人々。
嘘を言っている風には思えない女の子や村人たち。
これが映画の演技やセットなら、どれだけの労力と費用が掛かっているのだろうかと思ってしまう。
家の中の道具も建物も村の作りも年季が入っている。
狩りで捕らえた動物をさばいている村人もいる。
とても映画を撮る為に作られたものでないのが直感でわかる。
とんでもないことになっている。
そう唖然としていると奇妙な光景を見つけた。
村人が多く集まっている場所があった
そこには祭壇のようなものがあり、食べ物が多く置かれ、何か祭られている。
祭壇の上で祭られているのは、公園で声をかけた着ぐるみの子供だ。
祭壇にある食べ物を気持ちよさそうに食べている。
するとこちらに気づいたようだ。
「起きたか試練の子供よ」
「はい?」
「まあ、こっちに来てご飯でも食べたらどうだ」
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