今日は日曜日。
こどもが一人で出かけるのを陰からついていく。
これでは天使ではなく、変質者のストーキングではないか。
もしくは誘拐犯か…
なぜ天使である吾輩がこんなことをしなければならないのか?!
あの子供の行動が気になるからである。
お札の紙飛行機を飛ばすなど、お金の天使である吾輩を不安にさせる要素しかない。
普通の子供にない不安感が泉のごとく湧き出てくる。
すると子供は自動販売機の前に止まった。
千円札を出してジュースを買う。
黒い炭酸水を買ったみたいだ。
するとジュースの缶を取り出して飲み始める。
しかし自動販売機から出るお釣りには目もくれない。
とらない気か?!
というより存在を認識しているのか?
さらに黒い炭酸水も残りの半分も道端に捨て始めた。
げっぷをしながら。
もういらないのか⁈
なんて物を大切にしない子供なのだ!
しかし空き缶はゴミ箱にしっかり捨てる。
最後の1点だけ、美点が見つかった。
今度はたこ焼き屋の出店の前で止まった。
5千円札を出してたこ焼きを買う。
吾輩も食べたい…
いやいや、天使であるわたしが粉もの料理によだれを垂らすとは何事か!
あまつさえたこ焼きを供物としてもらおうなどと、何という意地汚い発想だろうか!!
自身の邪念を払いながら、おどろきの光景を見る…
【続きは、第8話】
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