第9話 動物との戯れ

『マネーの紙飛行機』

背後に何やら視線を感じる。

いつのまに!

天使の吾輩に気配を悟られず背後に回る人間がいるだと!?

首輪とリードをつけたであった。

ブルドックという種類だ。

リードは犬に引きずられているだけだった…

おい飼い主はどこにいる⁈

周りに飼い主は見当たらない。

犬の方へゆっくりと振り返る…

目が合った瞬間、ブルドックが襲ってくる。

よだれをまき散らしながら

いつ以来だろうか、久しぶりに全力疾走で逃げる。

天使学校の部活のしごき以来だろうか。

ただなぜかこの時に空を飛ぶのを忘れていた。

それだけ驚いていたのだ。

飛ぶのを忘れるくらいに…

体力が落ちているのか、息が苦しくなってきた。

いやそんなことより、

飼い主め、あとで天罰を下してやる!

必死に逃げながら、吾輩は決意表明をする。

息が荒い状態で、前にも気配を感じる。

塀の上に猫がいる。

首輪をつけている。

それも全部の猫が、首輪をつけている…

室内飼いをしていないのか!!

この飼い主にも、力の限界まで天罰を下してやる!

さらなる逃亡劇が続く。。

【第10話に続く】

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