木材は腐るが、日本の昔の建物は工夫して長持ちさせている

『1から学ぶ建築教室』

【外国人向けの説明】日本の建物はなぜ壊れずに残っているのか~3限目~

理由4 木が腐りにくい状態

木材は腐ります。

水分を多く含んだ状態で放置しておくと、シロアリに食われたり、菌が繁殖して腐ります。

しかし昔の家は、使う前に木材をしっかり乾燥させ、建てた後も木材が水分を吸いづらい構造になっているので長持ちします。

例えば、木材自体が何らかの原因で水分を吸っても、柱が直接見える『真壁』という構造なので乾燥を維持します。

木材が直接、呼吸できるようになっています。

また壁が土やワラまたは漆喰で出来ています。

また雨があまり直接かからない様に、昔の家は屋根が壁から大きくせり出している物が多いです。

今の家と比べて、昔の家は壁があまり見えない外観になっているのがわかります。

昔の神社や古い建物では、軒を大きく出すために『組物』と言う技術が使われています。

軒の下材・垂木を長くしただけでは垂れてしまうので、斗(ます)肘木(ひじぎ)で出来た『組物』を使っています。

その様な工夫で軒を深くし、木材の柱や壁に直接または大量に雨が当たらない様にしています。

建物を守る技術ですが、『組物』は見た目もきれいですので、建物風格を上げていますよ。

木材は水分を含んでいる、含水率が低い木材を使うと良い家が建つ理由

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